何千トンの水圧にも耐える!水族館の水槽や身近なところでも使われるアクリルガラスの魅力

水族館の水槽や身近なところ

水族館に行けば、優雅に泳ぐ魚たちと私たちの間にはいつも透明のガラスがあります。
イルカやシャチが泳ぐ水槽には巨大なガラスは使われており、そのクリアな視界は観客を圧倒させてくれます。

ところで、「水族館のガラスが割れた」というニュースは聞いたことがないと思います。仮に水槽のガラスが割れてしまったら大変なことですが、そういった心配もなく、私たちが安心して観覧できるだけの耐久性を水族館のガラスが持っているのです。
では、水族館のガラスにはどのような素材が使われているのでしょうか。

本記事では、水族館で使用されているガラスの素材や特性、そしてアクリルガラスの使用例やその他の大型ガラスの種類などもご紹介したいと思います。

水族館にあるような大型ガラスはアクリルガラスといいます

アクリルガラス

水族館などの大型ガラスに使用されているのは、アクリルガラスでできたアクリル水槽です。
アクリルガラスはその名の通りアクリル樹脂でできたガラスのことを指します。

なぜ、普通のガラスではなくアクリルガラスが使用されるのでしょうか。
また、アクリルガラスの特性にはどんなことが挙げられるのでしょうか。

なんでアクリルガラスなのでしょうか

アクリルガラスが使用される前は、強化ガラスが水族館の水槽に使われていたようです。
強化ガラスからアクリルガラスに素材を変えたのは、ずばりアクリルガラスの性能がいいからです。
理由としては、以下の3つが挙げられます。

加工のしやすさ

ガラスが重く加工がしにくい一方で、アクリルガラスはガラスの重量の約半分で、接着・熱処理といった機械加工の工程が比較的容易なので、大きな水槽を作るのにはアクリルガラスの方が使用しやすいのです。

透明度(低下しにくい)

ガラスの特性である高い透明度をさらに上回るのがアクリルガラスです。
ガラスに匹敵する透明度のおかげで、水族館で美しい魚たちを眺めることができるのです。

耐久性

ガラス同様に劣化しにくいのもアクリルガラスの特徴です。
紫外線に強いため劣化がしにくく、十数年使用できるだけの耐久性があり、透明度も低下することがほとんどないそうです。
アクリルガラスは衝撃に強く、割れる心配も少ないのが特徴です。
また、ガラスで起こりがちな接続部分のシリコンの劣化による水漏れの心配も少ないです。

アクリルガラスには硬度が低いため、傷つきやすく、ガラスよりも熱に弱いというデメリットがあります。
しかし、傷がガラス表面に保護膜を貼ることで防げるように、それらの欠点は他の方法でカバーすることができ、かつ透明度や耐久性、加工しやすさなどの大きく上回る性能があるからこそ、安全性の問われる水族館の水槽の素材に選ばれたのです。

アクリルガラスが割れる心配はないの?

アクリル樹脂はプラスチックの一種であるため、ガラスより柔らかく壊れやすいイメージを持っている方もいるかもしれません。
ガラスより柔らかいということは事実ですが、壊れやすさ・割れやすさに関しては、実はガラスよりもアクリルガラスの方が優れているのです。
耐久性はガラスの10倍から15倍くらいともいわれています。

また、アクリルガラスは割れてしまったとしても、飛散することがないので、破片でケガをする可能性も低くて安全です。

水族館にあるガラスにはどれくらいの水圧がかかっているのでしょうか

耐久性に優れているといっても、アクリルガラスはどれくらいの水圧に耐えられるのでしょうか。

日本には、60センチメートルの厚みで7500トンの水圧に耐えることができるアクリルガラス製の水槽が存在します。
さらに驚くべきことは、この水槽には柱が一本も使われていないという点です。
ガラスの場合は何層も重ね、金属でガラス同士を接続する必要がありますが、アクリルガラスは景観を邪魔する柱を必要とすることなく、水圧に耐えることができるのです。

他のガラスとは値段が違う?

アクリルガラスは、種類によっても値段は変わってきますが、一般的な透明ガラスや強化ガラスよりも高い傾向にあるようです。
しかし値が張る分、耐久性・安全性などの性能の高さがアクリルガラスの大きなメリットです。

大型ガラスに使われているガラスの種類

大型ガラス

水族館の水槽に使われる以外にも、巨大なガラスは街中で使用されています。
では、アクリルガラス以外にはどんな種類の大型ガラスがあるのでしょうか。

おなじみの強化ガラス

強化ガラスという言葉を聞いたことがある方は多いと思います。
強化ガラスとは、高熱で熱した後にすぐに冷却することで収縮させたガラスです。

強化ガラスは普通のガラスの数倍の強度・対衝撃性を持っていることから、お店のガラスや大きなテーブル、ガラス張りのビルなどに使用されています。
アクリルガラスが使用され始める前は、水族館の水槽には強化ガラスが使用されていました。
強化ガラスはもちろん割れてしまうことはありますが、破片が尖ることなく粉々になるので、一般的なガラスに比べてケガの心配もありません。

他にもたくさん種類があります

その他にも、合わせガラスや耐熱ガラス、デザインガラス、強化層ガラスなど、さまざまな種類のガラスが使用されています。

三角アイコン合わせガラス

2枚のガラスが複合されたガラスのことで、別々の特性を持ったガラスを合わせることができるのが特徴です。
ガラスの間に特殊なフィルムを挟むので、強度も強く、防犯性もあります。

三角アイコン耐熱ガラス

熱に強いガラスを耐熱ガラスと呼びますが、耐熱温度はガラスの種類によってばらつきがあります。
ストーブや料理をする場所には、耐熱ガラスを使用することが多いようです。

三角アイコンデザインガラス

柄や色のついたガラスのことで、デザインは多種多様です。
デザイン性の高さのためか、大型のガラスとしても使用されることがあります。

三角アイコンポリカーボネート

ガラスではありませんが、ポリカーボネートと言われる樹脂も耐衝撃性に優れています。
主に屋根などに使われることが多いです。

身の回りにもアクリルガラスが使われています

身の回りにもアクリルガラス

水族館などで使用されているアクリルガラスは、製品として発明されてから100年も経っておらず、誕生した頃は戦闘機のフロントガラスとして使用されていたそうです。

では、現在はどのように使用されているのでしょうか?身近な場所でのアクリルガラスの使用例をみてみましょう。

透明なものはもしかしたらアクリルガラスかも

アクリル樹脂は加工しやすくあらゆる性能をもつため、注目を集めてきた素材です。
現在ではさまざまな場所で使用されているので、あなたが持っているものにも、アクリルガラスが使われているかもしれません。

時計、車の風除けやテールランプ、トイレにまでアクリル樹脂の使用の幅は広がっています。

大きなものでは机などにも使われています

大きいサイズのアクリルとしては、透明なガラステーブルなどにも使われています。
また、水圧や風圧にも耐えうる強さを持つことから、水槽だけでなく、深海用の船や戦闘機にも使われているようです。
専門性の高いレンズの素材として使用されているのは、ガラス同様の透明度の高さゆえでしょう。

このように、アクリルガラスはその耐久性と透明性、そして安全性の高さから、私たちの生活の様々な場面で使用されていることがわかります。
これからも、アクリルは活躍の場を広げていくのではないでしょうか。

まとめ

今回はアクリル樹脂から作られているものの中でも透明度が高く、水族館でも使われているアクリルガラスについてご紹介しました。

アクリルガラスの特徴には、

非常に軽く、加工がしやすい
耐久性が高く安全である
ガラスを上回る透明度をもつ
といったことが挙げられます。

他にも、アクリル以外にも大型ガラスとして使われる種類のガラスがあり、アクリルガラスが日常の様々な場面で使用されているということを知っていただけたと思います。

数十年で活躍の場を急速に広げてきたように、これからもアクリルガラスは性能を発揮して生活を豊かにしてくれるでしょう。アクリルガラスの交換、修理についてはプロのガラス屋にご相談ください。

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